COLUMN
全4回にわたってお送りしてきたサブスクリプションビジネスのご紹介は、今回が最後になります。
本日はサブスクリプションビジネスで重要な資金繰りとシステムに関してご紹介させていただきます。
サブスクリプション自体は成長性の高いビジネスイノベーションです。
特にBtoC領域では、これまでは販売や購入など所有を前提にしたビジネスモデルでしたが、このビジネスモデル自体が年々減少しています。
一方でサブスクリプション自体は上記の減少分を100%補うわけではありませんが
参入者企業も増え利用者も増えてきます。
だからこそ一番重要なことは事業に投資するためのキャッシュを確保することが必要になってまいります。
ここ最近、サブスクリプションサービスの撤退や事業売却、資本提携等が業界内外で見受けられます。
一見するとサブスクリプション自体のニーズがないのではと思われますが、
そうではなく利用ユーザー数は確保できています。
ですがユーザー獲得のコストの試算が甘かったり、システム改修に思いのほかコストが発生したりと、いづれにしても当初のシミュレーションよりもキャッシュが必要になったという資金ショートにより上記の状態になります。
サブスクリプション自体のBSシートやPLシート自体、そもそも既存ビジネスと比較すると全く違った体系になりこの事業が儲かっているのか?
儲かっていないのか?の指標づくりと資金確保の手段を予め手配する必要があります。
最後にお伝えするのはサブスクリプションビジネスとはプラットフォームビジネスであり、プラットフォームの構築こそが事業の成長性を決める重要な指針になる、ということです。
ではここではプラットフォーム構築において必要になる機能とは何になるのでしょうか?
下記に記載させていただきます。
①受注機能(商品の選択ページ)
②商品ページ機能(商品の詳細ページ)
③ユーザー獲得LP(ユーザー獲得を促すためのキャンペーンページ)
④定期課金型のシステム(ペイメントの手配)
⑤受注管理機能(在庫がある場合は在庫管理を含む稼働率計算)
⑥ユーザーの顧客管理システム(マイページ機能、サービス利用履歴や稼働率の算出機能)
⑦上記⑤と⑥を交えた顧客別の販促機能(マーケティングオートメーション機能)
⑧各種数値のBI(ビジネスインテリジェンス)ツール化
と、ざっと立ち上げ時に私からご提案する項目を記載させていただきました。
こちらの他にもまだまだございますし、項目上記載を割愛した項目もございますが、プラットフォーム化するのではあれば本当に最低限必要となる項目を記載させていただきました。
またプラットフォーム化のどこかのタイミングではアプリ化したり物流拠点の設計・設置をしたりなど、事業成長に合わせて随時機能を付加することも視野にいれておくべきかと思います。
最後に、今回はざっと概要部分だけを記載しましたが、サブスクリプションビジネスのご質問やご相談を日々お受けすることが増えてきました。
世の中ですでに展開されているサブスクビジネスを見ても、美容室やバッグの他にも、
飲食店や呉服屋、自動車、住宅など、本当に様々な領域で展開されています。
このサブスクリプションビジネス、ビジネスイノベーションはまだまだこれから成長する
イノベーションで、既存ビジネスや成熟マーケットにおいての成長スピードが
加速する重要な取り組みになると思います。
ですが成長期だからこそ、まだまだ課題やビジネスインフラが
整っておらず、自社での手配や解決策の手法が重要になります。
ぜひみなさまのお役に立てれば幸いです。
《番外編!サブスクリプションビジネスの導入ポイント》
①サービスは仕入れ(原価率の低いものを)
②システムは自社開発またはシステムに詳しい人間を配置する
③料金設定は利用者のイメージする10%以下で
④サービスを利用して訴えるライフスタイルを中核に
⑤ユーザー獲得のスケジュールを必ず優先する
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デジタルイノベーションラボ 井筒 量子