COLUMN
こんにちは、ICT支援部の大山です。
デジタルが発達する現在において、今まで以上に「お客様の体験」という視点が大切になってきています。
本日は、顧客体験いわゆるカスタマーエクスペリエンスについてお話させていただきます。
デジタルマーケティングを語る上で知らないと会話にもならないキーワードです。
是非押さえていただければと思います。
カスタマーエクスペリエンス(顧客体験)とは、すべての顧客接点(タッチポイント)において企業やブランドが顧客に提供できる体験のことです。
実は、「カスタマーエクスペリエンス」と「顧客体験」というキーワードは最近生まれたものではありません。Google Trendsという検索キーワード別に検索ボリュームを時系列で確認できるツールによると、検索され始めたのは2011年4月頃からです。
その後バスワード的なトレンド時期を終え、今再び右肩上がりで検索ボリュームが上昇し続けています。
そして、注目すべきは「カスタマーエクスペリエンス」と「顧客体験」の検索ボリュームがほぼ一致し始めたことです。
これは、カスタマーエクスペリエンスが顧客体験という言葉に置き換えられて日本におけるマーケティング戦略に定着し始めていることを意味していると考えられます。
では、なぜデジタル時代と呼ばれる最近になって顧客体験に注目が集まったのでしょうか。
それは、スマートフォンに加えてIot(Internet of things)によって新たな顧客接点が生まれ、それらを通じて取得されたビッグデータと呼ばれる大量のデータを運用する(データドリブン)ためのAIやBIツールの導入が進んでいるからです。
では、デジタル時代においてどのような顧客体験をどのようにして生み出すべきなのでしょうか。
それは、デジタルによって新たに生まれた顧客接点において顧客に提供できる新たな体験を考えるべきだというのが私の意見です。
下記の表をご覧ください。8月21日(水)~23日(金)まで行われた経営戦略セミナーで船井総研から公開させていただいた顧客体験の成功事例です。
いずれも、デジタル時代に新たに生まれた顧客接点において、最適な顧客体験が提供されています。
そして今では、これらの顧客体験はスポット提供で終わるのではなく、顧客の行動履歴を管理することで、顧客を成功やゴールへの導くカスタマーサクセスとして顧客体験を連続的に提供するための環境が整いつつあります。
多くの顧客が求めているのは、顧客が抱いているニーズを満たすことや課題を解決することであって、それらも含めて顧客体験です。
顧客体験を語る上でよく求められる意外性が必要なわけでは決してありません。
むしろ、顧客が企業やブランドとの関わりの中で感じている不満を丁寧に解消し、快適な顧客体験の連続提供に努めるべきです。
そういった意味では、顧客との関わりにおける課題を整理し、デジタルによって課題の解消が可能かどうかを検討していただくのが一番良い進め方だと思います。
そうした顧客体験づくりにおいて最も有益なのがカスタマージャーニーMAPの作成です。
カスタマージャーニーMAPとは、顧客接点と顧客体験の連続したプロセスを可視化したもので、どの顧客接点と顧客体験において顧客が課題を抱えているのかを整理するのに大変優れています。
是非、自社独自のカスタマージャーニーMAPを作成されることをお勧めいたします。
ICT支援部 上席コンサルタント 大山広倫